2006年05月28日

【お金になる英語 #046】 バフェットの海外投資。その動機

※「バフェットに学ぶ」バークシャーのアニュアル・リポート研究シリーズは
 次回以降に掲載の予定です。


こんにちは。楽しい投資研究所の庄司です。

今回は、バフェット氏が会長を務める Berkshire Hathaway 社の Annual Meeting
(株主総会)のもようを伝える Financial Times の記事を取り上げます。

半月遅れの話題でスミマセン。

けど Mr. Buffett の視点は、半月程度で色あせるようなものではありませんからね!



◆Today's pick up

"Buffett on the prowl for $30bn of deals"

Warren Buffett, chairman of Berkshire Hathaway, is on the lookout for
big acquisitions.

His comments to shareholders at the weekend suggest the company could
spend more than $30bn over the next three years.

(May 8 2006/Financial Times)



▼Vocabulary

be on the prowl (物色中、〜を求めてうろついている)
be on the lookout for (注視している、〜を探し求めている)
acquisition (買収)
shareholder (株主)


◇きょうのポイント(対訳ではありません)

ウォーレン・バフェット氏が巨額買収の対象を物色中だ。

バークシャー・ハサウェイ社の株主総会で、会長のバフェット氏は、今後
3年以内に300億ドル以上の投資もありうることを示唆。

最近ではイスラエルの金属加工会社 Iscar を買収している。

バークシャー社がアメリカ国外企業の持分を取得したのはこれが初めて。

バフェット氏が米ドルという通貨の価値に懐疑的なのは有名な話。

Financial Times は、今回のイスラエル企業買収について、

「Iscar 案件のような海外企業の買収も、米ドル建て資産以外の通貨へ資産を
分散させたい Berkshire の戦略の一環」

----------------------------------------------------------------
Overseas acquisitions like that of Iscar are also part of Berkshire's
strategy to diversify away from dollar-based assets. (May 8 2006/FT)
----------------------------------------------------------------

とコメントしている。


で、 Buffett 本人も

「我々は(米ドル以外の)他の通貨圏における収益力を好む」

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"We like the idea of developing earnings power in other currencies"
(May 8 2006/FT)
----------------------------------------------------------------

と語ったりしている。


ところで今回のバークシャーの株主総会において、バフェット氏は日本企業への
投資に興味津々であることを明言した。

理由は魅力的な企業がたくさんあるからとのことだが、その根本的な動機は
やはり米ドルのインフレ懸念だろう。

バフェット氏が抱くのは、巨額の経常赤字と財政赤字(双子の赤字)を続ける
アメリカに対する不信感、と見た(というか通説)。

それにしても興味深いのは、国際金融に大きな影響力を持つ一個人が、自国の通貨を
こうも痛烈に批判し続けられるアメリカという国家。

いろいろ問題は山積しているようにも見受けられるが、アメリカという国の
ふところの深さも感じられて興味深い。



■[Flash!] Related headlines (関連記事見出し)

・米の老練投資家、ドル安危機感 / バフェット戦略海外買収に転換 /
 投資候補25カ国 日本企業に触手(May 10 2006/日経金融)

・米経常赤字 膨張に警告 投資家バフェット氏「大幅なドル安もある」
 (May 8 2006/日経)

・Buffett's Israeli acquisition lifts investor mood(May 9 2006/FT)
[プチ訳] バフェットのイスラエル企業買収に投資家心理が高揚
 → イスラエル通貨shekel が対ドル11ヶ月ぶり高値

posted by SHOJI at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【お金になる英語 #045】 バフェットに学ぶ (3) Cutting the returns

こんにちは。楽しい投資研究所のSHOJIです。

今回も 2005年度バークシャー・ハサウェイ社のアニュアル・レポートを取り上げます。

用いるチャプターのタイトルは "How to Minimize Investment Returns"。

直訳すれば、「投資成果を最小化する方法」(!)です。

これは決して流すわけにはいきません・・・



◆Today's pick up

"Cutting the returns"

It’s been an easy matter for Berkshire and other owners of American
equities to prosper over the years.

Between December 31, 1899 and December 31, 1999, to give a really long-term
example, the Dow rose from 66 to 11,497. (Guess what annual growth rate is
required to produce this result; the surprising answer is at the end of this
section.)

This huge rise came about for a simple reason: Over the century American
businesses did extraordinarily well and investors rode the wave of their
prosperity.

Businesses continue to do well. But now shareholders, through a series of
self-inflicted wounds, are in a major way cutting the returns they will
realize from their investments.


(Copyright (c) Warren E. Buffett /
BERKSHIRE HATHAWAY INC. 2005 Annual Report/Page 18)



▼Vocabulary

prosper (繁栄する)
Dow (Dow Jones Industrial Average: ダウ・ジョーンズ工業株平均)
prosperity (繁栄、成功)
self-inflict (自らを傷つける)


◇きょうのポイント(対訳ではありません)

【意訳】
バークシャーを含め、アメリカ企業のオーナー(株主)が数十年間に渡って豊かになる
のは簡単なことでした。

1899/12/31から1999/12/31の間、ダウ平均は 66 から 11,497 に上昇しています。

(上記の期間、年利はどの程度であったか推測してみてください。答えは後ほど)

この大幅な上昇はひとつのシンプルな理由によるものです。

つまり、この100年間アメリカ企業のビジネスは極めて良い成果をもたらし、投資家は
その波に乗ることができたのです。

アメリカ企業の営むビジネスは、依然として好調に推移しています。

しかし当の株主たちは、自らを傷つける行為を通じて、彼らが手に入れられるはずの
リターンを削り取ってしまっているのです。


【SHOJI's コメント】

株主・投資家が、自らの手でリターンを捨てる「自傷行為」とは何なのでしょう?

それは次回で。(続きます)



 ※バークシャー・ハサウェイ社のアニュアルレポートはこちらから入手できます
   → BERKSHIRE HATHAWAY INC. http://www.berkshirehathaway.com/



■書籍「決算書投資術」 読者の声

Amazonレビューに嬉しいコメントが寄せられていました。
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最後の章を読んだ時、始めにこの本を手に取った決算書分析という目的を
忘れる位の感動を覚えました。「第7章 最高の投資対象とは」・・・

自分の生活を豊かにしたいと思って始めた投資ですが、日々の値動きがつい気に
なり、気がつくと肝心の心が貧しくなっていくような気分になる事が多かったです
いくらお金が儲かっても、肝心の心が貧しくなっていくのなら、空しさを感じる
だけです。

しかし、投資によって得られる大切な物について教えて頂いた時に、子供の頃以来
忘れかけていた、新しいことを知る喜びを思い出したような気がしました・・・
 → 続き http://tinyurl.com/79axc (きょう さん / Amazonレビュー より)
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私が一番お伝えしたかったことを、正面から受け止めて下さったようです。
こういう方がひとりでもいれば、本を出版したことは「成功」だったと思えます。
まったくもって著者冥利に尽きるというものです。(SHOJI)


 テクニックよりも感性を磨こう

  決算書投資術 → http://tinyurl.com/79axc

posted by SHOJI at 13:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【お金になる英語 #044】 バフェットに学ぶ (2) The importance of who is CEO

こんにちは。楽しい投資研究所のSHOJIです。

今回もバークシャー・ハサウェイ社の2005年度アニュアル・レポートを取り上げます。
バフェット氏の投資哲学にリアル・タイムで触れ、学べる私たちは、投資家として
とてもとても幸運であると思うのです。


* バフェットに学ぶ (2) *

◆Today's pick up

"The importance of who is CEO"

It’s hard to overemphasize the importance of who is CEO of a company.

Before Jim Kilts arrived at Gillette in 2001, the company was struggling,
having particularly suffered from capital-allocation blunders.

In the major example, Gillette’s acquisition of Duracell cost Gillette
shareholders billions of dollars, a loss never made visible by conventional
accounting.

Quite simply, what Gillette received in business value in this acquisition
was not equivalent to what it gave up. (Amazingly, this most fundamental of
yardsticks is almost always ignored by both managements and their investment
bankers when acquisitions are under discussion.)

(Copyright (c) Warren E. Buffett/BERKSHIRE HATHAWAY INC. 2005 Annual Report/Page 15)


 バークシャー・ハサウェイ社のアニュアルレポートはこちらから入手できます。
  → BERKSHIRE HATHAWAY INC. http://www.berkshirehathaway.com/



▼Vocabulary
Jim Kilts (ジレット社のCEO)
struggle (奮闘する、もがく)
capital-allocation (資本配分、資本政策)
blunder (不注意による愚かしい過ち、失策)
conventional accounting (会計慣行)
yardstick (判断の基準、ものさし)



◇きょうのポイント(対訳ではありません)
【意訳】
いったい誰が企業の舵取りを行うかということの重要性は、いくら強調しても
し過ぎるということがありません。

2001年にジム・キルツがジレット社のCEOに就任するまで、この会社は誤った
資本政策からくる問題にもがき、あえいでいました。

顕著な例では、かつてジレット社がデュラセル社を買収した際、株主は数十億ドル
のコストを負担することとなりました。

ですが、そもそもこの買収によってジレット社は、支払った対価以上のものを
手にすることはなかったのです。

しかも慣行的に行われる会計処理上、(株主が負担することとなった)このコストは
表面に現れることがありません。

さらに驚いたことには、こういった根本的な問題(会計処理が必ずしも実態を反映
したものではないということ)が、経営陣や投資銀行家の間でほとんど無視されて
しまっているということです。


【SHOJI's コメント】
ジレット社はバークシャー社が1割弱の持分を有する企業でしたが、2005年10月に
P&G社へこの持分が売却されました。

すでにバークシャー社の手元を離れた企業ではありますが、バフェットはジレット社を
取り上げて、経営トップの重要性を強調しています。

バフェットは常々、安易な企業買収を批判し、また、必ずしも経営実態を反映しない
会計処理についても警鐘を鳴らしています。

会計は経営の実態を表してこそ、その役割を果たすものです。

ですが、現実問題として、残念ながらすべての企業活動を100%完璧に会計処理に
取り込むことは不可能です。

(会計のプロを名乗る私が、こう断言しなければならないのは残念なことです)

だからこそ経営者は、会計上のからくりに惑わされることなく、決算書に表れる数字の
向こう側に実態を見、真に株主のためになる経営を実践しなければならないものである
はずです。

それには経営のプロとしてのスキルと同時に、人間としての誠実性が不可欠となります。

投資家もまた同時に、そんな優れた経営者を見抜くための目利き力を持たねばなりません。

投資力とは、優れて誠実な人物を見抜く目利き力でもあるのです。



■書籍「決算書投資術」 読者の声

読者さんから熱烈なおたよりをいただきました。ご紹介します。
ここまで熱く読んでくださる方がいるのですね・・・
正直、深い喜びを覚えました。著者冥利に尽きるとはまさにこのことです!
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はじめまして、こんにちは。本(決算書投資術)読みました。
そして大変共感しました!

前半から中盤にかけては「ふんふん、そうそう、そうなんだよ」ってな感じで、
他のバリュー投資本と同じように読んでました。第六章での財務書表のところ
では、「全く勉強してない人にはわかんないだろうなぁ」と。

そして第七章。電車の中で読んでて、目的地についたんですが、とにかく続きが
読みたくて、寒い中、田舎の駅のベンチで最後まで読みました。

正直びっくりしました。わくわくしました。

それはあまりにも共感できる、そして自分が目指している哲学だったからです・・・
 → 続き http://www.1toushi.com/book/review.htm
(M.Fさん/20代/男性)
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 (テクニックよりも感性を磨こう)
  決算書投資術 → http://tinyurl.com/79axc
posted by SHOJI at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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